Shionでは、あらゆる革の特性を見極め、時代性や機能性、素材感を最大限に引き出す努力を惜しみません。唯一無二のデザインを普遍的で末永く愛用していただけるよう、心を込めて作っています。
ひとつひとつ丁寧に作られた革製品は厳しい検品のもと、お客様へとお届けしています。ここでは製品がお客様にお届けされるまでを、いくつかの工程にわけて紹介いたします。
Shionの商品ができるまで
商品企画:お客様にご提供すべき新商品の検討をします。Shionを持っていただきたい方々のイメージを念頭に、現在から近い将来の時代背景を考えながら、素材、カラー、フォルム、機能を煮詰め、デザインの方向性決め、送り出すラインアップを決定します。
デザイン:企画されたラインアップのそれぞれについて、専門のデザイナーや外部デザイナーが創意に富んだデザイン画を作成し、よりShionに相応しいデザインを決定します。
モック作成:デザイン画に基づき作成された制作図面に基づき、ポリエステルと合成ゴムでできたフェルト状の素材「コラビアン」を使用してモックアップ(実物大模型)を作成します。革素材は高価なので、比較的安価なコラビアンを使用したモックアップを何度か試作することで全体的な雰囲気や縫製の仕方、修正を要する部分の検討をします。
革試作品作成:決定したモックアップを分解して部品に分け、製品に使用する革に似た比較的安価なダミー革、金具類を使用して、試作品を作成します。この時点で、革の厚さ、縫製部分の厚さ、適切な柔らかさとコシを表現できる芯材や接着剤等を試して適切な素材と厚さを決定します。また、商品のアクセントにもなる縫い目のイメージを左右する縫製糸の色・太さ・縫い巾も決めていきます。充分な検討により決定したダミー革試作品を分解してそれぞれのパーツに分け、型紙を作成します。
サンプル作成:本番用の革、芯材、金具、糸を使用して量産用のサンプルを制作します。上記型紙を使用して革包丁でパーツを切り出し、パーツ全体の厚さを調整(漉き)、縫い合わせ部分の厚さを調整(コバ漉き)、芯材の貼付、ファスナー等の縫製、裏地の断裁・縫製、持ち手金具や開閉金具、飾り金具等の取付、全体縫製、ショルダーベルトやファスナーの引手パーツの制作と取付等、数十工程を経てサンプルを作成します。この時点でブランドのロゴマーク等版押しの型等も製作します。出来上がったサンプルを検討し、修正箇所があれば再度作り直して、完成度を高めてブランドに見合う商品にまでブラッシュアップします。
量産:販売計画に基づき、それぞれのラインアップでカラーバリエーション毎に生産数量を決定。決定した型紙から裁断用の刃型を作成して、革包丁による手裁ちからプレス裁断機による裁断に切り替えます。サンプル制作までは一人の職人が全工程を受け持ちましたが、量産時には、各工程の専門職人が担当してムラの無い高品質な商品にまとめ上げます。